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土地家屋調査士の資格取得のメリットと仕事内容

最終更新日:2017年9月26日

土地家屋調査士の資格取得のメリットと仕事内容

「家を新築した」「増改築した」「土地を分けたい」「面積を正確に」…このような場合、不動産の調査や登記の申請が必要です。そこで、専門的な内容を多く含むこれら「不動産の表示に関する登記」を、所有者からの依頼で代行するのが土地家屋調査士です。この業務は、土地家屋調査士資格を取得した方だけが独占して行えることを国が認定しています。一度取得すれば一生有効な資格ですので、生涯に渡って仕事ができます。

●不動産登記が必要な理由
土地や建物などの不動産は、一見して所有者やその形・境界が不明瞭です。これらの情報を明確にすることが、不動産の安全な売買にとても大切なことであり、トラブル防止にもつながります。これらの不動産情報を一般の方でもわかりやすくしたのが、不動産登記制度です。登記簿に不動産の履歴を記録し、必要な時に情報が見られるようになっています。こうすることで、不動産取引を円滑に行うことができるのです。

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土地家屋調査士資格を取得する5つのメリット

土地家屋調査士の資格取得のメリットと仕事内容

【1】独立して自分の事務所を開業できる
土地家屋調査士は、取得後フリーとなり自分の力で稼げる資格です。事務所を構えて独立しやすいので、独立・開業をして活躍している調査士が全国にたくさんいます。サラリーマンではなく、一国一城の主となって人生を歩んでいきたいという方におすすめの資格です。

【2】周囲からの信頼も厚く一目置かれる
国家の基盤につながる不動産を扱うため、法務省の直接管轄の資格です。土地・建物は個人の大切な財産ですので、責任も大きく正確さが求められます。そのため、弁護士・司法書士と並び、日本の法制度を支える重要な資格と認識されています。独立・開業している調査士は周囲からの信頼も厚く、有識者として一目も二目も置かれます。

【3】表示登記を独占的に行うことができる
有資格者は、不動産の登記業務のうち表示に関する登記を独占的に行えるよう、国から認められています。具体的には、所有者の依頼によって土地や建物の位置や形、その用途などを調べて図面を作り、法務局への申請等を行います。調査士はこれらの業務独占資格ですので今後も有望です。同じ登記でも権利に関する登記は司法書士が行うように決められていて、明確に業務内容が区別されています。

【4】達成感・充実感が高く、断然やりがいに溢れる
専門知識に富む調査士は、一般市民にとって頼りがいのある「その道のプロ」です。土地・建物を所有者に保全する大切な仕事ですから、不動産の形状等を正確に法務省に登記しなければなりません。それだけ社会性・公共性に高い業務内容で責任も重大ですが、「やりがい」にも溢れています。登記された資料は固定資産税等の税金計算の基礎ともなるため、社会への貢献度も大きく達成感・充実感を感じながら仕事ができます。

【5】年収1,000万円以上が期待できる
土地家屋調査士連合会の調査によると、全国の調査士の中には年収1,000万円以上に達している調査士がたくさんいます。高い競争率を突破した不動産登記申請の専門家として、高い評価に相応しい報酬を受けられるのが魅力です。資格は生涯有効で定年もありませんので、自分の裁量で業務を拡大できれば、何人も補助者を使って事務所の繁栄が望めます。プロとして国から認められ、市民の財産を守る重要な役割を担っているからこそ、好収入を得ることも決して夢ではありません。

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土地家屋調査士の仕事内容とは

不動産は登記することによって、所有者は権利を主張できます。その意味からも、顧客財産を守る責任ある仕事で、一般市民や会社からも頼られる存在です。実務では法律家としての知識と測量を行う技術が必要とされます。法的知識を活かして申請書を作成したり、正確に測量して図面を書くことが求められています。調査士の仕事は次のようなケースで依頼されます。

【マイホームを新築・改築】
マイホームを新築したり、増築したりした時は登記の申請が必要です。一般の人では難しい調査から申請手続きまで、土地家屋調査士が代わりに実行するケースがほとんどです。

【土地の使用目的を変更】
登記簿には、その地の用途が予め記録されています。それまで田畑や山林だった場所に、家を建てるなどした場合、地目変更の登記申請を行います。

【土地の一部を売却したい】
相続税対策などで所有している土地の一部を売りたい、というような場合は分ける登記の申請が必要です。また、地続きの土地が分かれて登記されている土地を、一つにしたい場合も同様です。

【面積が登記簿上と異なる】
実際に測量したところ、登記されている面積と異なっていることがあります。そのような場合にも、申請しておくことが重要です。あとで不都合が生じないよう、調査士が修正を手伝います。

【隣の土地の境界を明確にしたい】
境界となる標識がなくなってしまったり、初めから無いことがあります。それを明確にしたい場合、隣接者との協力のもと調査士が力を貸します。

土地家屋調査士の主な業務内容

●調査:土地や建物が現在どのようになっているかを調べます。
土地の場合には現状や境界線を、建物の場合には種類や構造を、それぞれ関係書類を見たり、現地に直接足を運んだりしてしっかり確認します。

●測量:土地・建物の測量を行います。
土地の面積、建物の床面積などの変更申請には、図面を添付しなくてはなりません。そのために、対象となる土地や建物の測量を行い、正確な数値を算出します。

●書類作成:調査・測量結果をもとに登記申請書類を作成します。
調査・測量結果をもとに、登記申請する様々な書類を作成します。土地家屋調査士なら、記録事項や添付情報なども漏れのない提出用書類を作ります。

●申請手続き:法務局への書類提出および手続きの全てを代行します。
作成された書類は法務局へ提出し、申請手続きが取られます。土地家屋調査士が責任を持って記名・押印した書類であれば、問題なく受理されます。それだけ大きな役割を担っています。

土地家屋調査士と周辺資格

・土地家屋調査士
不動産の表示に関する登記に必要な土地・建物の調査、測量、申請の手続きを行います。

・司法書士
不動産の権利に関する登記、抵当権設定等の登記申請の手続きを行います。

・測量士
国土地理院が行う「基本測量」、国や地方公共団体が実施する「公共測量」などを行います。

・不動産鑑定士
不動産の適正な価格の鑑定を行います。

・宅地建物取引士(宅建士)
不動産の売買の取引を行います。

・建築士
建物の設計などをします。

・マンション管理士
所有者の視点から管理組合の運営を助けます。

土地家屋調査士は定年・リストラ対策にも有効

企業に勤めている方たちは、たとえ大企業でも、合併・倒産、人員整理といった不安がつきものです。そいった背景から、現在多くの方たちが資格を取得してキャリアアップを、と準備しています。土地家屋調査士はそんな資格の中でもたくさんの人が憧れる人気の国家資格です。一度取得すれば、一生有効な資格ですので、定年やリストラとは無関係です。独立して誰にも頼らず稼げる資格は本当に魅力的です。特別な受験資格は一切ありませんので、しっかり実力さえ身につければ、その栄冠を手にできます。

雇用する側へ。末永く繁栄を目指せる土地家屋調査士

「このままでは終わりたくない」「自分の力で潤いある生活を」「人の上に立ちたい」といった願望を叶えたい方も多いはず。土地家屋調査士の合格者は、その夢を手にできる権利が得られやすい。雇用される側から雇用する側へ、自分で稼いで自分でプランを立て仕事ができるようになります。頑張り次第で、事務所の繁栄、豊かな生活や社会的地位が十分望める「独立開業系資格」の取得メリットは、本当に大きいものです。そのため人気も高く、毎年多くの方が受験しています。
早ければ早いほどゆとりを持って学習できますし、将来的にも有利です。メリット大の資格を着実に手にするために、思い立った「今」に第一歩を踏み出してみましょう。

「午前試験はフリーパス」が合格への近道

ご存知の方も多いかもしれませんが、土地家屋調査士の資格合格は王道と言われる一つのステップがあります。試験は8月に「午前の部の試験」「午後の部の試験」の筆記試験が行われ、その合格者のみが11月の口述試験に臨めます。ただし午前の部の試験は、「測量士」「測量士補」 「建築士(1級・2級)」の資格を1つでも持っていれば、試験が免除される規定になっています。

そこで、ほとんどの受験生はいずれかの資格を事前に取得し、午前の部の試験をフリーパスしています。午前の部の試験は、難易度も高く、そのために試験勉強をするのは効率が悪いです。
この4つの資格の中では「測量士補」が一番取りやすい資格です。受験者の多くは、まず測量士補の資格を取得してから、午後の部の試験だけを受験するのです。まだ午前の部の試験免除の権利を得ていない方は、まず測量士補の合格を目指しましょう。

測量士補資格を持っていない方の、理想の受験スケジュール

測量士補試験と土地家屋調査士試験は、同一年度に受験できます。測量士補試験に合格後、速やかに受験地を管轄する法務局に申請すれば、その年から午前試験が免除されます。

・2月上旬:測量士補試験の受験申込み
・5月中旬:測量士補試験を受験
・6月上旬~中旬:土地家屋調査士試験の受験申込み
・7月中旬:測量士補試験合格(午前試験が免除)
・8月中旬:土地家屋調査士の午後の部の試験を受験
・11月上旬:土地家屋調査士の口述試験を受験
・12月上旬:土地家屋調査士試験合格

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